前回、急きょ新しい先生が来ることになり、
すき家よりもブラックな、教授ワンオペによる超放置体制からいよいよ解放されると信じた僕らだったが・・・
はじめまして、ちびっこ先生
5月初め、とうとう新しい先生がこのダルダルな研究室にやってきた。
ポストは、おかっぱ先生が去って以来空いていた、准教授だ。
身長は、150cm台でかなり小柄。
メガネをかけ、ひょうひょうとした立ち振る舞いだ。
一見、腰が低そうな人だなぁという印象だったが、
話してみてすぐ気がついたのは、他の某超高学歴大学出身の人特有の(偏見かもしれないが)、プライドの高さだ。まぁ高いこと高いこと。
口癖は、「そうなんすよ。プ〜〜クスクスクス」
最後に絶対、含み笑いをする。
おい!ハッカーより質悪くないすか?プ〜クスクス
それでも、動画像の処理に詳しい先生ということで、
僕とハッカー、二人だけの特命係『動画像チーム』に光が差し込むと、僕らは信じた。
ちびっこ先生が差す光のゆくえは・・・
残念だった。本当に残念だった。ちきしょう。
僕らの特命係『動画像チーム』が教授から与えられたミッションは、動画の「圧縮」だった。
しかし、ちびっこ先生がやりたいことは、動画の「加工」。
例えば、動画を人が見やすくなるよう明るくするなどといった補正技術のこと。
ちびっこ先生と今の『動画像チーム』の方向性は合っていなかったのだ…。
じゃあ、どうなるかというと。
どうなったかというとですね…。
入ってきたばかりの1コ下の後輩たちに、ちびっこ先生が密に指導する『加工チーム』が作られたのだ。
うそだろ。おい、うそだろ…。
『加工チーム』のみで輪講(英論文を訳してきて、みんなで理解する会)が定期的に開催され、密に指導がなされる一方、
僕とハッカーの『古参・動画像チーム』は完全に見捨てられたのだ。
もう、泣いていいよね。
「純血」以外は眼中にない、というブラック
「純血」という言葉は、あまり普段使われないとは思うが、
僕はあんまりプラスの意味合いで使われることは無いと思う。
なぜなら、そこにカテゴライズされない人にとっては、ある意味、差別のようなものだからだ。
今回もそう。
ちびっこ先生が言う「純血」とは、着任してから、まだ何も指導されていない新しい学生たちのこと。
それ以外は、僕らと1コ上の先輩。
このちびっこ先生は、「純血」の生徒たちにしか指導をしようとしない。
ある日、こう呟いていた。
「あと2年の辛抱っすねぇ…。プ〜クスクススク」
あと2年とは、「純血」じゃない僕ら生徒たちが卒業して出て行くまでの期間だ…。
せめて口に出すなよ、おい!
純血以外、認められないわ!という謎のプライドを持った人だった。
そういう先生は、世の中多いのでしょうかね?
かけられブラック
極めつけのエピソードだ。
ちびっこ先生の元いた大学の後輩が、この研究室に遊びに来た。
その夜、居酒屋で懇親会が開かれた。
久々に後輩と会って嬉しかったのか、意気揚々と日本酒を煽る、ちびっこ先生。
挙句の果てに、その場に突っ伏して寝てしまった。
そんな邪魔な物体を無視して、ひたすら僕らは談笑していたのだが、
ある時、急にムクッと起き出した。
「お、目覚めたみたいだ。良かった〜」
なんて言っていた時、なんと、隣に座っていた僕に盛大にゲロを吐き出したのだ。
まさに、かけられブラック。
40手前の大の大人の失態を、初めて目の当たりにした瞬間だった。
てか、被害相当喰らってるからね!
さぁ、だんだんとブラックさが増してまいりましたよ!!
まだまだあります、卒業まで目が離せませんね。(白目)
では、また!!!
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