やりたいことがやれる環境に身を置くのは難しい…。
なんだよ、いきなりテンションが下がる話だよ。
でも、ちょっと思い当たる節ないっすかね?
希望が通らない。運が無いのか、周りの見る目が無いのか、自分が悪いのか。
気付いたら、あれれ?ここ何処?ってなってる。
ーーーとにかく、なんか難しい。
これは、その片鱗を見たエピソードだ。
初めて研究テーマの話になったぞ!
ある日、僕・ヤンキー・ハッカーの同期メンバー3人が、教授室に集められた。
なぜか同期の紅一点である秘書はその場にいなかった。
僕「こんにちはっす。」
ヤンキー「ちっす。」
ハッカー「ウワハハハ」
教授「そろそろこの話しようかな。なんの研究したい?」
3人「音声です!」
皆、音声認識に興味があってこの研究室を選んだのだ。
ここは特に製品化とかの実績があったし、
なんせ音声の基礎研究って、当時流行ってたからね。
今やほんとGoogleさんとかAmazonさん無敵すぎて、もう全部お任せしちゃっていいんじゃないですか?
教授「そうか、みんなそっちか…」
3人「え?」
教授「最近さぁ、学会で動画処理が流行ってんだよね!うちもやりたいんだよねー」
3人「いや、ちょっ、・・・え?」
教授「来週までにさぁ、そういう論文から手法引っ張ってきて、試しにシミュレーションのコード書いてきて見せてよ。はい、以上!」
3人「いやぁ、あの・・・」
教授「ん?何?」
3人「・・・なんでもないです」
反論する間もなく、会話終了。
ヤンキー「おい、まじでどうすんだよ!」
ハッカー「まじかよ、ウワッハッハッハ!!」
なんだか変な方向に話がいってしまったぞ?!大丈夫なのかよ、おい!
未来を信じて久々に没頭…
まぁ、言ってもお試しみたいなもの。きっと、まだ大丈夫。
教授が「そろそろ本テーマ決めっか?!」って時に希望を言って、
やりたい研究をやらせてもらえば良い。これはその布石だ。
しかもよ、逆にここで、教授にできるアピールをかますことができれば 、未来は明るいいんじゃね?!
と、無理やり頑張ることにした。
当時の自分、けなげ〜(涙)
- 論文を漁るぞ
マッキー先輩「論文はね、こんな感じで漁るんだよ」
3人「あざまーす!」
マッキー先輩「…ちょっと、ど、動画の論文??なんで?」
僕「なんか、こういうのやる流れになっちゃって…」
マッキー先輩「まじか、うぃーね!斬新!うぃーね!でも動画はやったことないから、質問されても無理だわー」
ですよねー。
そういえば、誰もこんなのやってないから、誰にも聞けないじゃん…。
- コードを書いてシミュレーションを回すぞ
前に言っていた、MATLABという計算ソフトを使って、動画処理のシミュレーションができるように、ひたすらコードを書かなければならない。
ただ、ヤンキーは週5でバイトに勤しんでいるらしく、僕とハッカーで頑張った。
そして、僕はそう、前述の通り、野郎チームでアプリのコーダーをやっていたから、3日で作成を終わらすことができ、期日に間に合わすことができたのだ!
ふふ、ご都合主義とでも何とでも言ってほしい。
僕「よっしゃー!終わった!!結果も出たぞ〜、これで教授に明日見せられるぅ。
あれ、ハッカー?ゲームなんてやってていいの?」
ハッカー「え?昨日終わったけど…。ウワハハ」
くっ・・・。さすがハッカー。彼はやはりPCを愛しすぎている。
さぁ、明日ついに教授に結果を見せるぞ。果たしてどうなる?!
そして、ヤンキーは全く研究室に現れなかったが、どうする?!
次回後編に続きます。
>>Next Phase
Phase8 やりたいこともやれないこんな研究室じゃ(後編)