ブラック研究室へようこそ!

大企業を退職して個人事業主になった日常、ブラック研究室のエピソード、Web/アプリ開発の備忘録など。

【IT備忘録】オールスター感謝祭風クイズを作ってみた 〜結婚式二次会・忘年会向け〜

 

こんなの作りました

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スマホ参加型、オールスター感謝祭風クイズシステムです!

某番組をオマージュしてみました。

パクリじゃないですよ、オマージュですってば。

ひょっとして、結婚式の二次会や忘年会にかなり使えるんじゃないかなぁ、というところです。

作った経緯

僕は現在、某通信会社でIT系の業務をやっているのですが、

日々の仕事は、上流工程のみ。

つまり、コードは一切書かないんですね。

外注ONLYで成り立っているため、あまりITのスペシャリストというのが職場に居ない環境なわけです。

 

ある時、100人規模の忘年会の催し物を任されることになりました。

例年、『今年一番高価な買い物をした人は誰でしょう』とか手作り感MAXな (しょっぱい)イベントを先輩方はやられていたようで。

 

先輩から「俺らは去年練りに練って大成功したけど、まぁお前らせいぜい頑張れや〜」的な煽りをされ、

本気見したるわ!!とカチンときてものの2週間で作り上げたのがきっかけでした。

 

昔、Web・アプリのコーダーだった意地にかけ、不眠不休で必死に作って、会社で居眠りして、無事大ウケ、大成功を収めたのでした。

 

良いものができたので、ゆくゆくは、ちゃんとサービスにできないかなぁ、と思い細々と改良を重ねてきました。

 

こいつのスゴイところ

すいません、ドヤ顔で紹介させて下さい…。

こいつのゴイスーなところのアピールです。

 

参加者は、名前を入力して参加登録を済ませておいてもらいます。

※途中参加もできる仕組みにはなっています。

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で、クイズの始まりです!

投影画面で、「回答スタート」ボタンを押すと・・・

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投影画面で、カウントダウンが始まり・・・

その瞬間!!

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なんと、手元のスマホ画面が、自動で回答画面に切り替わるという代物です!!

※画像は、秒数ずれてますが、本当はほぼズレなしです。

 

で、ボタンをタップして回答すると、

投影画面に回答人数がカウントアップされます。

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最後に、お待ちかねのランキング発表。

景品を出すイベントにはもってこいかもしれません。

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実験結果

会社の同期に協力してもらい、5回ほど、結婚式二次会や部署のイベントに使ってもらいました。

全く遅延やトラブルが起きることがなくてホッとしました。

今までMAX200〜300人規模のイベントに無傷で耐えてくれました!

意外とやるな!

 

デモページ

もし興味があれば、動かしてみて下さい。

スマホ用参加画面ページは、以下のQRコードからもいけます。

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2018/05/30  全機能のβ版公開開始しました。

blacklab-blog.net

 

 

お付き合いいただき、ありがとうございます!

技術的な解説や作り方は、また次回詳細を書きたいと思います。

 

これを気に、本格的にサービス化に取り組んでみようかなぁと思ってます。

 

 

Phase20 タイのサムイ島は暑くてもホワイト

 

 

ブラック続きでげんなりですね…。

そういうわけで、たまには明るいエピソードを書きましょう。

ええ、そうっすよ…。じゃないとやってられないですからね!プ〜クスクス

 

僕が国際学会に?

修士1年の夏目前、僕とハッカーは教授室に呼ばれた。

教授「そろそろ国際学会に論文出してみっか!ニッ」

 

こ、国際学会? また随分ステップを飛ばしましたね。

でも、ほら、お高いんでしょう?ニッ(ハードル的な意味で)

 

ハッカー「自分らの論文、通るもんなんでしょうかね、その、ウワハハ」

 

教授「大丈夫。査読者は私だから。うちから出すやつは全部通すぞ!ニッ」

そ、そういうカラクリでしたか…。さすがです。

 

ハイレベルな国際学会は、さすがにそうはいかないのですが、

ある程度力を持った教授が、学会の1委員会的なものを構成していて、そこ主催の国際学会が開かれると、そのパターンがあるらしいのです。

 

※国内の学会にまず出してステップアップさせていくのが、普通なんですけどね。

ここは普通が通じないからまぁいいか。

 

僕「でも、英語の論文とか書いたこと無いすけど…」

 

教授「大丈夫!ちびっこ先生が徹底的に直してくれるからね!ニッ」

 

ちびっこ先生「プ〜クスクスクス(聞いてないっすよ…)」

 

英語の論文を書くぞ!

僕とハッカーは、二人だけの特命係『動画像チーム』時代の、ゴミみたいな学部の卒論に、

最近ちびっこ先生に打ち勝った爆速シミュレーターで、はじき出した結果をプラスして英語の論文に落とし込む事になった。

 

ヤンキーと秘書も、別の国際学会に出すことになったらしく、ラボメン同期全員が、同時期に論文執筆する運びとなった。

 

ちびっこ先生「草案書けたっすか〜?プ〜クスクス」

僕・ハッカー・ヤンキー「まぁ〜だだよ〜」

 

 

ちびっこ先生「もう書けたっすか〜?プ〜クス」

僕・ハッカー・ヤンキー「…やべ、まぁ〜だだよ〜」

 

 

 

ちびっこ先生「さすがに書けたっすか〜?」

僕「あ〜!!落ちた〜〜!!」

ヤンキー「お前、トロッコの面、下手じゃね?!」

ハッカー「ウワッハッハッハッハ!!!」

ドンキーコングに興じていた。

 

ちびっこ先生「プ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・」

 

とまぁ、そんなこんなで、草案を書き上げ、ちびっこ先生に託した。

すると、言い回しなどなど含め、6〜7割びっしりと修正された返ってきた。

さすがです…。

 

開催地はタイのサムイ島だ!

 またタイかよ!でも、今回はバンコクではなく、「サムイ島」というリゾート地だった。

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バンコクからプロペラ機で2〜3時間といった具合だった気がしますね。(適当)

 

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空港は、こんな感じ。

南国感がすでに溢れているだと…!

 

 

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そして、ビ〜〜チ!

 

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お次は、ま〜〜ち。

 

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宿は、風通しの良い、こんな感じのお部屋。

 

 

なにも情報無く、突き抜けてしまいましたが、夏場に最高のリゾート地でした。

非日常感が溢れていてプライベートでもまた行きたいと思えるところですね。

 

ちなみに、繁華街に『カラオケ屋』があったんですが、あっちではカラオケ=キャバクラらしいですね。日本人、どう伝授したらそうなるんだよ。

あ、教授は歌いに行ってたようですけどね。歌いに。

 

英語の原稿丸暗記〜発表は、かなりキツくて大変だったものの、

またもやタダ良いところに来れたので、今回は結果オーライでした。

 

 

たまには明るい感じで締めないとね。(白目)

次回からは、通常運転でいきます。

 

では、また!!!

 

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Phase21 新しい助教授ライ先生はホワイト?

 

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【ブラック研究室】エピソード - ブラック研究室へようこそ!

Phase19 留学生の受け入れ体制もブラック

 

以前も少し触れたが、この研究室は、なぜか日本人学生よりも、外国人留学生の方が人数が多い。

この時点でほんと怪しんだ方が良いぞ!

 

で、思い返してみて、4タイプの留学生に分けられるなぁ、と思いつつ書き出してみた。

 

①放置の毒牙にかけられ、もう何をして良いか明らかに露頭に迷っている留学生

②生粋のコミュ力と能力を発揮し、日本人学生とうまくやりつつ結果を出す留学生

③必死にコミュ力を発揮するものの、空回りしてしまう留学生

④完全に開き直り、我が道を行き、闇落ちする留学生

 

あれ?

別にこれって留学生に限った話じゃないじゃん…。

まぁでも、今回はそれらにまつわるエピソードを紹介しようと思う。

 

①放置され、露頭に迷う留学生

来る前、「日本人は勤勉だからついていけるかなぁ…」なんて不安を抱いていたのだろうか。

そんな不安をよそに、いざ日本に来てみたら、

教授「じゃ、あとはよろしく!ニッ」

と、完全に放置される始末。

 

ろくに指導もなく、いつ来て、何をすればよいのか、自分で考えろスタイルは、本当に酷だと思う。

その割に、ゼミの当番で拙い発表をして、

教授「ユア、プレゼンテーションスキル、イズ、ベリー、ロー!」

と怒らえるのだから、たまったもんじゃない。

 

特に僕らの同期にあたる中国人留学生3人は、そのループから抜け出せず、

週2・3日だけ夕方〜研究室にきて、何をするのかと思いきや、

ニコニコ動画をダラダラと見る始末。

 

自分の現在地を完全に見失っちゃうよね。

まだ、ゴール君のように「てか、ゴールはどこっすか?!」って気にできる方がまだマシなのかもしれない…。

 

そして、そうなっても救いの手は差し伸べてくれないのが、我がブラック研究室なのだ。

 

②生粋のスキルで、結果を出し続ける留学生

もうこれは、才能なのかもしれない。

フィリピンから来た博士課程のヤンさんは、格が違っていた。

 

恐れること無く、僕らに話しかけて来てくれ、すごいフレンドリーだった。

何と言っても、日本語を覚えよう覚えようという、努力。

 

僕らラボメン同士、行事をやるほどあまり仲良くも無かったのだが、

なんとなくタコ焼きパーティーを開いたとき、わさびを大量に混ぜてロシアンルーレットをやったら、平然と「旨い旨い」と当たりのタコ焼きを食べていたヤンさんには思わず笑ってしまった。

 

研究の結果も出し続けている人のようで、ある日調べたところ、

フィリピンの現地の大学では『助教授』クラスの人だったようだ。

 

すごい人ってのは、思わず納得。

 

③空回りし続ける留学生

バングラディシュから来た、ラディさんは、ハートが強く、僕らと仲良くしてくれようと必死にコミュニケーションを図ってくれていたのだが、

空回りしていて、本当に涙なしには語れない…。

 

 

研究室でBBQを開いた時、

宗教上、豚肉が食べられないとのことで、それを逆手に取って、自前で専用のBBQコンロを持ち寄り、鶏肉を焼いて、ラボメンに振る舞ってくれたのだが、

誰も近寄ろうとはしないラボメン達。

誰か食べてあげなさいよ!

 

さすがに可哀想過ぎて、僕と秘書が「ヤミーヤミー…」と言いながら食べていたのだが、量が多く、さばききれなかった。

そして、教授が「ノー!ノー!」と注意して、片付けさせていた。

その哀愁漂う後ろ姿には、涙が出た…。

 

この研究室の人間は、「せっかく用意してくれたんだから」とか、そういう気が使える人が少ないように思えた。

ブラックに身を置くと、心までブラックに染まるのだろうか。人のことは言えないが。

 

 

また別のある日、ラディさんが「祖国のお菓子を持ってきた」と言う。

お菓子というので、乾燥した何かを想像していたが、大きく予想を超えてきた。

 

タッパーに入っている、何やら豆腐状のドロドロした物体が出てきた。

まじかよ…!!

 

僕「ワッツディス?!」

ラディ「ハロワ!ハロワ!」

えっ、ハロワ?!

…ハローワーク?どゆこと?

 

ハロワというお菓子(?)を、僕の手のひらにのせるラディさん。

ベチャッと豪快な音がした。

 

ラディさんには悪いが、見た目が強烈すぎて、吐きそうになりながらも丸呑みした。

ラディさんの笑顔に負け、

僕「や、ヤミー…。」

ラディ「オー!ナイス!トライアゲイン?」

僕「い、イエス…。(涙)」

 

断れなかった…。

 

しかし、他のやつらは見た目にドン引きし、数人しかトライしていなかった。

ラディさんも悪いかもしれないが、もっとこう、日本人らしく気を使ったり、もっと優しく接しようとかできないもんかね…。

 

ラディさんにとって、ここの研究室に入ってしまったことは、本当に運が悪かったとしか言いようがない…。

  

④我が道を行き、闇落ちする留学生

アフリカ大陸から来た黒人のジョージは、ヤバかった。

なんと言っても、日本人の女子学生にセクハラするやつだった。

 

1コ下の後輩に、マキちゃんという、そこそこ可愛い子がいた。

この子も学部卒就職希望だったので、ちびっこ先生が見捨てるかと思いきや、可愛い女子だからだったのか?

ちびっこ先生の指導が手厚い『加工チーム』に居続けていた。

おい!

 

その子に対し、ジョージは英語を教えてあげるからスカイプしようと誘い、

スカイプのチャットで、

ジョージ「When?When?When?When? When I go to your home????」

と、ねぇ、いつ家遊びに行っていい??ねぇいつ?いつ??!!

と毎日のように送り、セクハラし放題。

 

また、野郎と、女子で、全然対応が違っていた。

僕ら野郎が話しかけると、何言ってんのかよくわからない返答。

ジョージ「オー…アイム…ブツブツブツ…」

 

マキちゃんが話しかけると、

ジョージ「HaHaHaHa!!!!!! Oh!Yes!!!!」

という有様だ。

 

ジョージはセクハラしに日本へ来たらしい。

ほんとロクでもないやつだった。

 

 

ジョージみたいなやつは、もちろん追放すべきですが、

留学生を受け入れるなら、それなりに体制がしっかりしていないとダメですよね。

指導もせず、もし補助金目当てで受け入れているなら、なかなか最低なブラック研究室ですよ。

 

では、また!!!

 

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Phase20 タイのサムイ島は暑くてもホワイト

 

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Phase18 ぼくたちと、ちびっこ先生のブラック戦争(後編)

blacklab-blog.net

 

前回、僕は窓際の『動画像チーム』の底力をちびっこ先生に見せつけるべく、修士1年の夏前、動画圧縮シミュレーターを爆速なものへと改良することに成功した。

 

結果を出しやすい環境を作ることで、「やるな、このチーム」と認識を改めてもらい、この窓際チームへも指導・サポートを手厚くしてもらおうと考えた。

 

しかし、それを見たちびっこ先生は、認識を改めるどころか、謎の対抗心を燃やしだし、それを超えるものを作り始めた。

そう、僕の作ったシミュレーターを潰しにかかってきたのだった!!

まじでわけわからん!

 

完成の雄叫び

ちびっこ先生は、3日3晩自室に篭っていたようだ。

ゴール君「部屋に行ったんですけど、何かすごい顔でタイピングしてて、相手にされませんでした…。」

とのこと。

 

そして…

ちびっこ「できたっすよ!!これがシミュレーターってもんすよ!!プ〜クスクスクス」

完成したらしい。すごいドヤ顔。そして、いやみったらしい。

なんかムカついた。

 

どっちが真のシミュレーターだ!!

僕のシミュレーターと、ちびっこ先生のシミュレーター、

果たしてどっちが使えるのか…。

 

ゴール君ともみあげに使い方もろもろを説明し、2つを託した。

 

まぁ、でも予想はしていた。

経験・知識で敵う相手じゃない、こっちはただの1学生。あっちは、若くしてのし上がった准教授。

やっぱり僕の書いたコードはつたない…。

さすがちびっこ先生だ、性格は最悪だが、すごく作り込まれている。

せっかく頑張って作ったけど、僕のは破棄しよう。

そう思った。

 

 

…そう思っていたのだが。

ゴール君「あのー、ちびっこ先生の作ったやつ、どこいじったら良いか全然わからないんですけど」

もみあげ「起動の仕方がわかりません」

なんということでしょう?

あと、もみあげ。それは論外だ。

 

そうなのだ。

ちびっこ先生が作ったやつは、20ファイルぐらいで構成され、大変作り込まれたC++のコードだった。

でもだからこそ、一体どこで何をやっているのかが全くつかめないのだ。

まさに、ブラックボックス状態。

 

人が書いたコードほど、わかりにくいものって無いよね。

だからこそ、わかりやすく書かないといけない。

 

 

ちびっこ先生の作ったものは、

試したい計算式に切り替えようと思っても、どこを編集してよいかわからない。

 

一方、僕の作ったものは、

コード自体拙いものの、だからこそ初級者に読み解ける。しかも、「この部分を多分いじれば良いんだな?」というのをわかりやすくしてあったので、試したい計算式にすぐ切り替えることができる。

 

 

拡張性の勝利だった。(いや、初級者ゆえのビギナーズラックか??)

よっしゃー!!!僕が勝ったんだ!

 

ちびっこ先生、敗北を味わう

ちびっこ「なんで私のやつ、皆さん使ってないんですか??プ〜クスクスクス」

情弱か?という目で僕らを見てくる。

 

ゴール君「何ていうか・・・、使いにくいというか」

もみあげ「中身よくわからなくて・・・」

 

ちびっこ「プ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・」

目が血走っていた。やばい、多分絶対怒ってる。

 

ここで、当時尖っていた僕は、とどめの一言を口走ってしまった。

僕「やっぱり、使う人のことを考えて作らないとダメなんすよね〜」

やべ、言ってしまった。正論過ぎる一撃を言っちまった。

 

ちびっこ「プ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

ちびっこ「どうなっても知らないっすよ!!!!」

 

激おこだった。

怒りのまま、扉を「ドンッ!」と相当強い勢いで締め、去っていった。

 

まいったな、今後のことを考えてモノを言うべきだったか。

その後、ちびっこ先生は2ヶ月間ほど口を聞いてくれなくなった。

大人気なさすぎるだろ!

 

 

 

シミュレーターを巡る開発戦争は、僕の勝利で幕ろしたのだが、結果はやっぱりブラック。

ちびっこ先生はふてくされて、余計『動画像チーム』をシカトするようになったのだった・・・。

 

ブラックですね〜〜。

では、また!!!

 

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Phase19 留学生の受け入れ体制もブラック

 

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Phase17 ぼくたちと、ちびっこ先生のブラック戦争(前編)

 

新たなメンバーも不本意ながら増え、新装開店した窓際の『動画像チーム』。

いつまでも、指導されない無法地帯に追いやられ、沈みゆく泥舟に乗り続けるわけにもいかない。

バカにされ続けてたまるか!

 

そう、これは、アプリコーダーでもある僕自身のプライドに賭けた、ちびっこ先生との全面戦争のエピソードだ。

 

最悪な研究環境

『動画像チーム』の研究環境は最悪だった。

僕とハッカーで作り上げた動画圧縮のシミュレーションのプログラムは、結果を弾き出すまでに、ものすごい時間がかかる。

Full-HDの画像たった1枚を圧縮するのに、6時間も掛かっていたのだ。

いろんな計算式を試そうとしても、1日1パターンが限界だった。

 

しかもですよ、例えば10秒間の動画を圧縮しようとすると、

6時間 ✕ 30枚(1秒あたりのフレーム数)✕ 10秒 = 1,800時間!!

75日間ずっとぶん回して、やっとできる有様…。(さすがにやってないけど)

 

犯人は、計算ソフトのMATLABだ。

(ろくにプログラムを書けなくても作れるできる代物。ライセンス料は非常に高額。)

うちの研究室では、なぜか金だけはあるようで、メンバー全員分のMATLABのライセンスを購入していて、皆それを使うのが当たり前となっていた。

 

こいつの計算スピードが非常に遅い!遅すぎるのだ。

これをなんとかしなければ、結果も出せず、バカにされた生活から脱出は不可能だ。

 

今こそ計算革命だ!

インタープリタ方式のMATLABでは計算スピードは限界があるため、コンパイル方式の言語に移植すれば解決できるのではないかと考えた。

※2つの違いについて:インタープリタ方式とコンパイル方式

 

アプリコーダーの威信に賭け、

僕は、爆速なシミュレーター実現のため、C言語での開発ミッションを遂行した!

 

 「ハフマン符号化」などの、実装の難易度が非常に高い部分は、以下の本のサンプルコードを参考に、ひたすら書いて書いて書きまくった。

この本は、圧縮のいろはが載っていて、目からウロコ状態。

詳解 圧縮処理プログラミング

詳解 圧縮処理プログラミング

 

 今まで僕とハッカーは独学でやっていたが、やっぱりこういう書籍はホントに為になる。このブラックラボにいて、一番勉強になったかもしれない。

 

爆速シミュレーターの完成だ!

 1週間かけ、僕はC言語でシミュレーターを完成させた。

 

回してみると、

なんと…なんとなんと!!

画像1枚の圧縮スピード:0.1秒!!

これなら、動画もカップ麺の待ち時間で処理できるではないか。 

まじで涙が出るほど早かった…。窓際チームに革命が起きた瞬間だった。

 

しかも、一部ファイルをアタッチメントのように取り替えることで、

試してみたい計算式へ柔軟に切り替えられるようにした。

拡張性は大事ですよね!

 

ちびっこ先生へ報告すると…

僕「Cでシミュレーター作り直しました!」

ちびっこ「ほう…コード書けるんすね…。見せてください。プ〜クスクスクス」

 

ちびっこ先生に、コードを見せたところ・・・。

 

ちびっこ「良いっすね。プ〜クスクスクス」

 

初めて褒められたわ。

そして、なにやらコード自体に興味津々のちびっこ先生。

 

ちびっこ「でも、ぼくの方がうまく作れますよ。プ〜クスクスクス」

は?なにそれ?

いやいや、そういうことじゃなくてさ…。

 

そうして、ちびっこ先生は、3日3晩自室に篭り、僕が作ったものを超えるシミュレーターを製作しだした。

なにそれ?何かおかしくね??

 

どうやら、ちびっこ先生の何か変なスイッチを押してしまったらしい。

 

シミュレーターを巡り、僕とちびっこ先生との全面戦争が始まった。

果たして、ちびっこ先生はどんなものを作り出し、どんな結末が待っているのか…?!

次回に続きます。

 

では、また!!!

 

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Phase18 ぼくたちと、ちびっこ先生のブラック戦争(後編)

 

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Phase16 ブラックの子もブラック

 

blacklab-blog.net

 

前回、ちびっこ先生から無能の烙印を押されてしまった、1コ下の後輩(ゴール君・もみあげ)が、窓際の『動画像チーム』に転籍してきた。

人材の墓場として送り込んでくるの、まじでやめてよね…。

 

僕ら達も、人のことは言えないが、あえて棚に上げて言うと、

1コ下の後輩達は、確かにお世辞にも能力が高いとはいえない。

今回、なぜそういう子が多く入ってしまったのかを考察し、それに対しどうアクションしたのかを語ろうと思う。

 

かっこよく言っているが、これは知られざる超クズなエピソードだ!

 

なぜ能力が低い後輩しか入って来なかったのか

何もできないのにすぐゴールを見据えようとする意識高い系、楽を求めるためなら苦労はいとわないクズ等、そうそうたる後輩メンバー。

成績も割りと下位にあたるらしい。

 

僕・ヤンキー・ハッカーは、これについて考察した。

そして、1つの結論が出た。

 

「研究室のアピールが失敗していた」のだと。

 

毎年、どこに配属希望を出すか決めなければならない時期に、全研究室が訪問ウェルカム体制となり、在籍メンバーが後輩たちへ説明する期間がある。

まさに、スペシャルウィーク、アピールタイムなのだ。

 

※僕らは、その時マッキー先輩のおしゃクソぶりに好感を持って、希望を出してしまった。

 

悩ましい後輩の代に説明していたのは、1コ上の先輩だった。

つまり、1コ上の先輩方のアピールが失敗だったということになる。

 

正直、この先輩方は成績こそ優秀であったが、ザ・理系という印象で、人受けは良くなかったのだ。

 

僕らは、ブラックな決心をした

こんな想いが生まれた。

次に入って来る後輩は、優秀なメンバーであってほしい。

そうでなければ、結果的に僕らが苦労する。

不純!ほんと不純!でも、そうじゃない?

 

一般企業の人事部の心理が、なんとなくわかってしまった気がした…。

 

次に入ってくる後輩へのアピールタイムの担当は、僕らの同期だったため、

とあるを決心した。

「こんなブラックなとこだけど、バリバリ人受けする説明をして、優秀な人材を無理やりかっさらおう!」と。

 

ミイラ取りはミイラとなり、蛙の子は蛙となり、ブラックな所の子はブラックになるのだ。

僕らは、ブラック企業が就活生集めに奔走するがごとく、成功に向けて徹底的に作戦を練った。

 

ハッカーと秘書は、ザ・理系という印象なので説明員から外した。

すまんな。

僕とヤンキーの布陣で、説明に臨んだ!

 

頼ったのは、ネガキャンでした。

僕・ヤンキー「はいどうも〜〜!!!」

 という体育会系寄りのノリで、後輩たちへ説明した。

 

しかし、僕らは大きな過ちを犯してしまった。

場のノリと焦りにより、他の研究室のネガキャンにも走ってしまったのだ…。

 

僕「あそこは、仲良いアピールしてるけど、そうでも無いから!」

ヤンキー「あそこの先生、ずるむけだから!」

ずるむけは関係ないだろ。

 

どんなアピールをしても良いが、ネガキャンにだけは決して走ってはいけない。

何の得も無いし、逆にマイナスイメージを植え付けかねない。

他を下げれば、自分のところが上がるなんて考えは、本当に愚かだ。

 

実際、他の研究室の同期から、「お前ら何か言わなかった?」と責められもした。

 

結果、成績上〜中位くらいの良い後輩メンバーを獲得することになるのだが、

僕らは何か大きなものを失った気がした…。

 

本当の意味で、ブラックの子はブラックだ…。

 

 

さぁ、大変なことになってきましたね!

もちろん、ちゃんと反省しましたよ…。

 

次回は、なんと、ちびっこ先生とタイマン勝負をします。

では、また!!!

 

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Phase17 ぼくたちと、ちびっこ先生のブラック戦争(前編)

 

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Phase15 窓際チーム増員の理由もブラック

 

一筋の光であったちびっ子先生も、実態はただのブラック要因でしかなかった。

「うちのラボらしいや!」と、スネ夫も院生になったら言い兼ねないフレーズで、

僕とハッカーの二人だけの特命係、窓際の『動画像チーム』は今日も不毛な研究を繰り広げるのであった。

そんな、大学院1年生の夏前のある日・・・。

 

窓際チームへ2人天下り

ちびっ子先生率いる、手厚い指導でお馴染み、花形『加工チーム』から、

後輩2人が、『動画像チーム』へ天下ってきた。

 

もう、2人だけの特命係じゃないのね!わお!

 

とも、言ってられなかった。

理由は簡単だった。

 

ちびっこ先生「使えないからっすよ。プ〜クスクスクス」

 

おい、こら!そんなもん寄こすな!

てか、かわいそうだろ!

 

社会人の今、こういう状況を目の当たりにすると、まじで社会の縮図だったなぁ、と思うところはある。

 

新メンバー紹介

では、ここで新メンバーの後輩2人を紹介しよう!

 

1コ下の後輩①:ゴール君

無駄にイケメン。意識高い系。

あだ名の由来は、いかにも残念。

僕とハッカーで教えていると、「先輩〜、結局これってゴールは何すか?」とすぐ聞いちゃうから。

ダメ!すぐゴールを求めちゃダメ!

だって、ゴールなんて無いんだからね!

 

1コ下の後輩②:もみあげ

見た目が完全に30過ぎのおっさん。あと、もみあげがジャングル。

この子は少し異例であり、なんと学部の途中で専攻(クラス)を特別に変えてもらったらしい。

そんなにここの専攻でやりたいことがあったのか!と関心して理由を聞くと、

「いや、こっちの方が楽そうだったんで、キラッ!」と言い切るクズっぷり。

まぁ・・・。いいけど。

そして、ほとんどが大学院に進学する中、この子は学部卒で就職希望とのこと。

ちびっこ先生が嫌いなのは、『純血』じゃない生徒と、学部卒で就職する生徒なのだ。

こっちに寄こされたのも、なんか納得した。

 

 

そんなわけで、泥船で窓際の『動画像チーム』は新装開店です!

はぁ〜ブラック。

 

では、また!!!

 

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Phase16 ブラックの子もブラック

 

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